カルピス誕生のきっかけとなった「馬乳酒」とは

カルピス誕生のきっかけとなった「馬乳酒」とは

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1919年に誕生したカルピスは、今でも子供から大人まで多くの幅広い世代から人気があります。そんな大人気商品であるカルピスが誕生するきっかけとなったのが、モンゴルの馬乳酒なのです。ではこの馬乳酒とは、どんなお酒なのでしょうか。

カルピスはモンゴルの発酵乳をヒントに作られた!

カルピスは、今から約100年前に内モンゴルの発酵乳をヒントに作られました。
1902年にカルピスの産みの親である三島海雲が、内モンゴルを訪れました。長旅の疲れにより体調を崩した三島海雲を心配した現地の遊牧民は、馬の乳を乳酸菌で発酵させた内モンゴル伝来の飲み物である馬乳酒をすすめ、飲ませたといわれています。そして馬乳酒を飲んだ三島海雲は、体も心も癒され元気になったことから、この体によくておいしい飲み物を日本に伝えてようと思い、帰国後に研究を重ね日本で初めて乳酸菌飲料であるカルピスが誕生しました。

発酵乳はいつから作られるようになったの?

今から6,000~10,000年前に東南アジアにおいて家畜利用が始まったころから、発酵乳が作られたと考えられています。乳は腐りやすく、なおかつ大量に得られる季節が限られているため、季節に関係なく利用でき、長期間保存ができる加工品として発酵乳が作られるようになりました。10世紀終わりには日本最古の医書である「医心方」に、全身の衰弱を治し、便秘を和らげ皮膚を艶やかにすると記されています。
平安時代末期までは貴族に利用されていたのですが、鎌倉時代以降は乳の利用に関する記録が途絶えてしまっています。そして明治時代に入ると、東京の牛乳業者がヨーグルトを販売し始め、いろいろな種類の発酵乳が製造・販売されるようになったのです。

カルピスができるきっかけとなった馬乳酒ってなに?

馬乳を原料とした乳酒の1種で、醸造酒でもあり、乳製品でもあります。主にモンゴルなどの馬の飼育が盛んな地域で作られており、エタノールの濃度は1~1.5%程度です。またこのエタノールを生成する発酵と同時に、乳酸菌による乳糖の乳酸発酵も進行するため、強い酸味と発行時の二酸化炭素ガスを含み微炭酸になると言われています。

馬乳酒の作り方

馬乳酒は馬が出産を終えた初夏から9月頃までの、搾乳可能な約2ヶ月間でしか作ることができません。馬乳酒を作るために、はじめに馬乳を搾乳するのですが、馬から一度に搾乳出来るのは200mlほどしかありません。そのため1日7回ほど搾乳し、酵母を加え、ひたすらかき混ぜます。数千回、場合によっては1万回もかきまぜ一晩置くと出来上がると言われていますが、この作業を2日から3日ほど繰り返すと、よりおいしい馬乳酒が出来ると言われています。

発酵乳の作り方

発酵乳には前発酵と後発酵という、2つの製造方法があります。前発酵は、発酵させてから陽気に充填するものであり、カルピスがこの製造方法を行っています。後発酵は容器充填後に発酵するもので、プレーンヨーグルトなどがこの製造方法を行っています。

なぜ馬乳なの?馬乳が使われる理由

日本の発酵乳のほとんどが牛乳から作られています。しかし世界ではいろいろな動物の乳が使用されており、例えばアジアでは牛の他に山羊・羊・馬・ラクダなどの乳が使用されているのです。そしてこの中でも馬乳が乳糖を多く含んでいるため、酵母によるアルコール発酵にも適しており、モンゴルでは馬乳酒として飲まれているのです。

おわりに

カルピスを作るきっかけとなった馬乳酒は、馬乳を原料とした乳酒の1種で、醸造酒でもあり、乳製品です。山羊・羊・ラクダ・牛の中でも馬が最も多く乳糖を含んでいるため、酵母によるアルコールにも適しているため乳製品のお酒を作るのには、馬乳が適しているというわけです。
今度カルピスを飲む機会があったら、モンゴルのお酒「馬乳酒」のウンチク話をしてみてはいかがでしょうか。

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